「時間治療」(著者:大塚邦明 発行所:KODANSHA)を紹介します。生体リズム、バイオリズムとかサーカディアンリズム(概日リズム)という言葉があるように、生物は何らかのリズムで活動しています。時間治療により、適切な時間に食事・運動をし、薬を飲めば効果が大きいようです。大学受験の頃、バイオリズムを気にして、グラフを描いていたことを思い出しました。
- 社会的ジェットラグ:夜遅くまで明るい照明やスマホでの活動により時差ぼけと同様な体の不調(胃腸・循環器の障害、うつなど)をもたらす状態
- 運動は朝がお勧め:サーカディアンリズムの位相を前進させ、睡眠ー覚醒リズムを強化できる。朝のテレビ体操後の(日を浴びる)散歩が好ましい。体内時計が遅れがちの若者は朝の運動を、進みがちな高齢者は夕方の運動がよいそうです。内臓脂肪を燃焼させたり、血糖値を下げるには夕方(16~19時)が有効。
- 夕方は、多少多めに塩分をとっても、血圧はさほど上がらない。といっても1日の食塩摂取量は超えない必要はあります。
- 心筋梗塞、脳卒中の発症は、朝と夕方増える。月曜日や冬も「魔の時間帯」である。
- 時計遺伝子は、脳内だけでなく体のいたるところに存在する。時計遺伝子が転写されて時計タンパク質が生成する。「筋肉時計」も存在する。→https://note.com/nasmnote_2021/n/n23902ce54352 最近の研究では、睡眠調節は脳よりも骨格筋にある筋肉時計が大きな役割を果たしているようです。適度な運動が、深い睡眠をもたらします。
- 朝食が体内時計をリセットする。
- 小胞体は、生成したタンパク質の品質管理をしている。朝夕にタンパク質が多く生成されるので、小胞体ストレスが起きる。
詰まるところ、規則正しい生活を送ることが大事ですね。