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変えてはいけないもの

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買い物の科学」(著者:越智啓太 発行書:実務教育出版)を紹介します。「多いと悩む」「頂上はもうすぐ」「どのカードを選びますか?」で取り上げた消費者心理的な内容が書かれています。

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p.1 「AとB、CとD どちらが好みですか?」あまり考えないで、選んでみてください。殆どの方は、AとCを選択すると思います。特にDは違和感がありますね。右下のグラフは、ある研究者が実験をした結果です。言語情報画像情報が記憶力テストの正解率が高いようです。パワーポイントなどで説明資料を作成する場合、画像を左、説明文を右にすると良さそうです。左脳が言語、右脳がイメージに関連していることと関係しているのでしょうね。視覚と脳の役割は交差していると聞いたことがあります。たまたま、先日「チコちゃんに叱られる」を見ていたら、「陸上のトラック競技は、なぜ左回り(反時計回り)か?」という問題がありました。答えは、「右利きが多いから」でした。横書きの文章を左から右へ書くのは、右利きに有利になっています。読む場合も、左から右に視点を動かすことになります。右上のゴールフニッシュの場面でも、走者が左から右に走る方が自然に見えますね。カーブを曲がる際に、遠心力に対抗するために手の振り方やつま先の向きを調整しますが、右利きの人は、左回りのカーブの方が回りやすいようです。

p.2 左の2つは、イメージ刷新を狙ったパッケージデザインの例です。食欲減退のカラーなので、食品には使われ難いのですが、塩→海→青というイメージをアピールするために左上の製品が発売されました。雪印の牛乳のイメージですが、会社の不祥事の後、赤いパッケージの製品を売り出しました。当初は、売上は低迷していましたが、認知度は上がってきているようです。顧客のイメージを変えるにはエネルギーが必要です。上手くイメージチェンジできなかったのが右上です。オレンジにストローが突き刺さったデザインからグラスに入ったジュースのデザインに変えたところ、売上が20%もダウンしてしまい、また元のデザインに変えたそうです。ペプシは、ロゴマークを何度も変え、現在右下になっているそうですが、ペプシをイメージできないロゴに見えてしまいます。

p.3 デザイン変更が上手くいった例が、ザ・チョコレート、キャラメルコーンやティッシュです。牛乳石鹸の箱もいろいろ変化していますが、ピンクに近い赤のデザインは認識度が低下したようです。

変えてもよいもの変えてはいけないものなどをよく吟味した方がよさそうです。理想とするゴールは変えてはいけないと思います。

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