「東大算数」(著者:西岡壱誠 発行所:東洋経済新聞社)を紹介します。受験勉強ということではなく、異なる視点で物事を見る点でタメになります。
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p.1 1〜100までの合計数を計算せよという問題はご承知だと思います。私は、右のような図をイメージして計算していました。数学者のガウスが子供の頃考えたという逸話が残っている方法です。高校で習う等差数列の一般解は、{(初項+末項)✕項数}÷2です。初項が1、末項が100の場合、(n+1)n/2、n=100なので(101✕100)/2=5050になりますね。上述の本では、1〜100の中間で折り曲げて足し合わせると各々が101なので101✕50=5050としています。2で割らない分、スマートですね。対称性を見つけることが大事と述べています。
p.2 1+3+5+7+・・・と奇数を足す場合、2+4+6+8+・・・と偶数を足す場合はいかがでしょうか? この場合は、図を描くと簡単に解けます。奇数の場合は、正方形、偶数の場合は長方形で計算します。
p.3 「7人でじゃんけんをしている指の数を数えたら合計13本です。このとき、グー・チョキ・パーは何人ずつ?」という問題です。通常は、左のように方程式を立てるのですが、未知数より方程式が少ないので、悩んでしまいます。yを消去して、zを求める式を算出すれば、一応解けます。 別解として、上述の本では、奇数と偶数を考える解き方を紹介しています。合計数が13となるためには、奇数が奇数人いることが必要です。奇数はパーしかなく、3人だと13を超えるのでパーは1人が確定です。後の8本はチョキなので2で割った4人、グーは2人となりました。方程式を使わなくても解ける方法です。数学の公式を忘れても解けることがあります。センスのよい人から学びましょう。
視点を変えるだけでも解ける問題があることを改め認識しました。