トピックス 統計

イメージとは違う

投稿日:

研修で寸法公差を算出する場面があります。凹部のあるキャップを凸のコネクタに嵌合する際に、公差加算なのか減算なのかという問題があります。以前「ノイズにはノイズを」で示したように、加算が正解のようなのですが、どうも直感的には減算のイメージがぬぐえません。そこで、シミュレーションをしてみました。

資料はこちら → 寸法交差シミュレーション

左上表の3つの部品を考えます。標準偏差は適当な値にしてあります。実際の公差は(3×標準偏差)ですが、標準偏差で比較することにします。長さ3mmと2mmの部品を直列に繋げて5mmの部品を作製した場合の標準偏差、長さ3mmの部品と2mmの部品の端面を合わせて3mmの部品を切断して1mmの部品を作製した時の標準偏差を算出します。同様に、3mmを10mmに置き換えて標準偏差を算出します。各々の部品を1,000個ずつ標準偏差を乱数でばらつかせて、加算及び減算の分布の平均値標準偏差を算出した値が、右表の「シミュレーション」の列の値です。計算の列は、標準偏差の2乗の平方根を計算しています。切断の場合に、平方根の中が加算と減算の2種類計算しています。シミュレーション結果と比較し、切断の場合も、平方根の中は加算であることが分かります。 下の分布図を見てもわかります。赤(減算)とオレンジ(加算)の分布の拡がりが同等ですね。分布の拡がりの半分交差(3✕標準偏差)です。

明日、数式で証明した結果と生成AIに質問した回答を伝えます。

-トピックス, 統計

Copyright© 進化するガラクタ , 2024 All Rights Reserved Powered by STINGER.