数学と物理現象の類似性の続きです。今回の問題について生成AIに質問したところ、解答が腑に落ちないので、何度もやり取りして間違っていることをAIに納得させました。AIの解答を鵜呑みにしないでくださいね。AIに伝える情報も十分かのチェックが必要です。AIに回路図を提示しましたが、説明しないと間違った理解をしてしまうようです。
資料をご覧ください → 類似性その2
p.1 左側に不等式の証明問題があります。a=d , b=cと置き換えると算術平均≧調和平均の問題に置き換えられ、左辺-右辺≧0を証明すれば済みます。この不等式の左辺は右上図、右辺は右下図のブリッジ回路図の全抵抗と同等です。一般的に、短絡させた右下図の方が右上図よりも小さくなりますので、不等式を直感で感じることができます。
p.2 不等式を数学的に証明してみました。左辺-右辺≧0になることを、ひたすら式を変形していきます。資料に式を書くのが大変でした。
p.3 生成AI(今回はGoogle Gemini)に開放と短絡したブリッジ回路の全抵抗の大小関係とその根拠を質問してみたところ、AIは右上図の全抵抗はa+b+c+dであると言うのです。(a+b)(c+d)/(a+b+c+d)ではないのですか?と再度質問すると、それは違うとその根拠まで示してきます。回路図を上手く読み取っていない可能性があるので、AIに言葉で説明して再度同じ質問を投げかけたところ、間違いであることを認めてくれました。次に2つの回路の全抵抗に不等式が成り立つかどうかを質問したところ、場合によって不等号の向きが変わり、抵抗値での説明も付記されていました。数学的にも証明されているのに、場合によっては不等号が成り立つというAIの解答は信じられないのです。AIが提示した数値で計算すると合っていないのです。こちらで計算した値をAIに提示し、再度質問したところ、ようやく間違いを認めてくれました。最後のお詫びに文書もありました。