昨日、「他人と自分は同じ赤を見ているか?」という哲学の話を取り上げましたが、今回は他人と合っているかについて科学的に検証する話です。たまたま借りてきた本が「合うのメカニズムを科学する」(阪口幸駿/富田健太 発行所:ミネルヴァ書房)というタイトルでした。手拍子のタイミングを一致させる場合を「協調タッピング」と交互に手を叩く場合を「交互タッピング」と呼びます。脳波やfNIRS(functional Near-Infrared Spectroscopy:近赤外分光分析法)を用いて、シンクロ度を計測します。 計測した結果、協調タッピングの方が、交互タッピングよりシンクロ度が高いようです。私の経験でも、感覚的にはそう感じています。以前、浜名湖でカッターという船を大勢の漕ぎ手で操船する際に、タイミングが合うと漕ぎ易く、スピードも上がることが実感できました。気分も高揚します。おそらく他の人も同じ感覚にあったと思われます。 もう一つはドラムサークル(輪になって、リーダーのリズムに合わせてドラムを叩く)においても、皆のリズムが合った際に、気持ちが良い感覚が得られました。 行進曲やポップスでは、後打ちとかバッキングがあります。これは交互タッピングですね。上手く交互になれば気持ち良いですが、結構難しいです。 カッターの場合、一緒に掛け声を出すとシンクロ度が上がることを経験しました。オーケストラの場合は、指揮者によりますね。先日亡くなられた小澤さんは、素晴らしかった。
ドラムサークルをやってみたい方は「ボディーパーカッション、ドラムサークルの薦め」をご覧ください。