理系の方は、大学の教養課程での数学に戸惑った方がおられると思います。入学時に、ハードカバーの「解析学概論」(著者:高木貞治 発行所:岩波書店)が指定されて購入しましたが、講義では一切用いずに終わりました。講師の先生は若く、スリムなタバコを吹かしながら、黒板に意味不明な記号を用いて説明していたのを思い出しました。理解できないまま、時が過ぎていきました。先日、図書館の新刊本コーナーで「あれっ、大学で数学がわからなくなった!」(著者:浅井 徹著 発行所:コロナ社)が目についたので、借りてきて読んでいます。少しだけ理解ができましたので、忘れないうちにまとめておきます。
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p.1 AとEを逆さにした「∀」や「ヨ」の記号の説明もなしに、講義が進んでいった記憶があります。その時に調べればよかったのですが、インターネットがない時代なので、そのままになっていました。今回、上述の本を読んでようやく意味がわかりました。50年弱も経ってからようやくです。「∀」や「ヨ」何れも英語のAとEを逆さにしたもので、英語の意味を知っておけばよかった訳です。
p.2 「∀」や「ヨ」を用いた左上の暗号のようなフレームは、右上の極限の数式を表しています。大学数学では、一般化したり証明するのに、左上のような形式を用います。このフレームを日本語に翻訳していくと網掛の文章になります。図に描いたものを見ながら、網掛の文章を見ると、「極限」を説明していることが分かります。どんな関数であっても、「極限」が成り立つために必要なことが、左上の数学独特のシンプルなフレームに凝縮されているわけです。 数学も奥が深いですね。
上述の本は完読できていませんが、一部理解できただけでも進歩かなと自己満足に浸っています。