「バタフライ効果」は、カオスを説明するのによく使われる言葉です。蝶がはばたく程度の非常に小さな撹乱でも遠くの場所の気象に影響を及ぼすかもしれないというようにカオスは予測できない例として用いられています。このカオス状態をExcelのグラフで簡単に表示することができます。
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ロジスティック差分方程式は、翌年の個体数Xnext=rX(1-X)というシンプルな関数で表されます。rは繁殖力、Xはその年の個体数です。初期の個体数X1を0.4にして、繁殖力rを0.5、1.5、3.2、3.5及び4と変えてプロットします。r=0.5では全数死滅し、r=1.5では安定状態が維持されます。繁殖力がr=3.2では2年周期、r=3.5では4年周期となります。r=4の場合、初期個体数がX1=0.4とX1=0.40000000001では、最初30年程は同じ挙動の波形を示しますが、30年以降は全く異なる波形となります。この部分が予測できないカオスに相当します。こんなに微々たる差でも異なる結果が変わるのですね。