「思考の穴」(著者:アン・ウーキョン 発行所:ダイヤモンド社)を紹介します。イエール大学の「Thinking」は人気の講義だそうです。この本の中から「確証バイアス」を取り上げてみます。以前にも「変えられますか?」「繰り返しの効果」で取り上げました。
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p.1 「2、4、6の法則に当てはまる3つの数字を並べてください」という問題です。皆さんは、どう考えますか? 「4、4、8」〜「1004、1006、1008」 は2ずつ増えていく数ということで、当てはまりますが、真の法則ではありません。数学ができる方は、「任意のXに定数kを加えた数 」というかもしれませんが、これも真の法則ではありません。そこで、出題者から「4、12、13」は当てはまるが、「5、4、3」は、当てはまらないというヒントが出されました。さあ、真の法則は何でしょうか?
p.2 確証バイアスは「自分が信じているものの裏付けを得ようとする」傾向のことで、一旦「2ずつ増える数」と思ってしまうと、これを支持する例ばかりを考えてしまい、抜け出せなくなってしまいます。次に「4、12、13」は、当てはまるが、「5、4、3」は当てはまらないと出題者からヒントを得れば、「2ずつ増える数」という確証バイアスは解消され、別の視点で考えられるようになるのです。
p.3 確証バイアスを抜け出す方法をいくつか挙げておきます。この他にもあるようなので、調べてみてください。①反例や反対意見の視点でみたり、現在の考えを疑ってみる、②「偶然」に身を委ねる。例えば、他人に選んでもらったり、いつもと違うルートを歩いてみるなどです。③客観的に観る。第3者の情報を得ることも必要です。
ジンクスも確証バイアスの一つですね。確証バイアスがいつも悪いとは限りません。ルーチンにすることで、リラックスできることもあります。確証バイアスと上手く付き合っていきましょう。