植物の形その2です。
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p.1 桜の葉をじっくり眺めたことありますか? 先端がくちばしのように細くなっています。「なぜ細くなっているか?」なぜなぜ分析をしてみましょう。細いのは、葉の表面に溜まった水を下に落として切るためです。なぜ表面に水があるといけない理由は、1つは二酸化炭素を取り込む気孔を塞いでしまうからです。塞ぐと光合成に支障がおきます。2つ目は、水滴がレンズになり強い光がタンパク質を破壊する可能性があります。以上の理由により、葉の先が細くなっているようです。 ハスの花は大きいため、表面がケバケバして水をはじくようになっています。なぜ疎水性になるかは「物真似からアイデアは産まれる」で説明しています。
p.2 ヒイラギの葉の縁はトゲトゲしていて触ると痛いですが、老木や高い場所の葉は丸くなっています。老木でも、剪定されると動物に捕食されたとヒイラギが判断して、葉をトゲトゲにするようです。老木は枝の位置が上方になっているため、動物に食べられる危険性がなくなり丸くなるようです。 人間も歳をとると丸くなりますね。なぜでしょうか?
p.3 葉の大きさや厚みはどのようにして決まるのでしょうか? 光合成のためには、できるだけ大きい方がよいのですが、風が強い場所では折れたり裂けたりしてしまいます。折れないように厚くすると、そのために余計なエネルギーを消費し効率的ではありません。 右図は葉の大小と風の強さ弱さににより葉表面の空気の滞留度合を図にしたものです。二酸化炭素が供給されるためには、滞留層が薄い必要性があります。葉の置かれた環境により有利な葉の大小関係は変化します。