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入口と出口、入口と底

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化学工学その2です。

資料はこちら → 化学工学その2

p.1 昨日に示したように、全運動量流束=(拡散流束)+(対流流束)で表すことができます。一番上の式のとおりです。 化学工学を習った方は、「レイノズル数(Re)」をご存じだと思います。配管の中を流れる液体はレイノズル数が2100~2500より小さい領域では層流、これ以上だと乱流になります。右下のような図を見たことがある方もあると思います。このレイノズル数は、(対流(ドヤドヤ)流束)÷(拡散(ジワジワ)流束)で求めることができます。この物理的な意味合いを今になって知りました。ジワジワに対するドヤドヤの比率だったのです。私が学生だった頃は、(慣性力)÷(粘性力)で習いました。これよりも、対流流束÷拡散流束の方がイメージし易いですね。

p.2 このページは読み飛ばしても構いません。上は時間変化に対する濃度変化の微分方程式で、下は円筒内を流れる流体が、内壁で反応する場合の微分方程式です。何れも、流入-蓄積-消失=流出物質収支式に必要項を代入して式を導出しています。

p.3 多孔質のフィルター活性炭内を流体が流れる際の拡散流束の導出の方法です。多孔質なので、スカスカであったりクネクネだったりします。スカスカは空孔度εクネクネは屈曲度τで表します。有効拡散係数は、(ε/τ)を拡散係数に乗じて得られます。濃度勾配は、球座標なのでrが分母になります。拡散流束は、面積×拡散係数×濃度勾配で表されます。 触媒の場合は、比表面=(表面積)÷(重量)が重要になってきます。 皆さん、「あな」を漢字でどう書きますか? この本に面白い説明があります。入口と出口があるものが「孔(pore)」、入口と底があるものが「穴(hole)」だそうです。私も、このイメージで使い分けてきましたが、言葉にしていなかったので、目から鱗です。

今回のパートでも、新たな知見が得られて有益でした。 上述の「ドヤドヤ」と「ジワジワ」という言葉、どこかで見たなと思ってブログを遡ってみたら丁度2年前に同じ著者の別の本を読んでいました。その時のブログは「ドヤドヤとジワジワ」でした。似た内容ですが、得る部分は必ずありますね。それにしても、同じ時期にブログに取り上げることが多いのは偶然でしょうか?不思議です。

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