プラスチックの熱特性です。
資料はこちら → プラスチック基礎その4
p.1 引張弾性率の温度特性です。 結晶性プラスチックでは、TgとTm2つの変曲点が観測され、非晶性プラスチックではTmのポイントが見られません。温度を上げていくと、先ず非晶部分の分子運動が盛んになります。この点がガラス転移温度です。結晶性プラスチックは、結晶部分の熱運動が始まるTmがあります。ペットボトルの話を「ペットボトルの口が白いもの透明なもの、違いは?」で取り上げました。
p.2 ガラス転移温度の低い温度から並べています。一般に融点Tmが高いほど耐熱性があると言われています。PP容器を冷凍庫に入れると割れやすくなるのいは、ガラス転移温度近くになるためです。
p.3 曲げ荷重をかけた際の一定のたわみ量になる温度を表にしています。大きい数値ほど熱変形温度が高いことを示しています。
p.4 線膨張を表にしています。金属に比較するとプラスチックは高めになります。
p.5 熱伝導率は金属に比較すると桁違いに小さいことがわかります。
p.6 酸素指数(OI)は、燃焼し続けるのに必要な酸素濃度の最小値[%]を示します。
熱特性はプラスチックを用いた設計にとっては重要なファクターですね。劣化にも密接に影響してくるはずです。また、火災防止のための材質選択にとっても、十分な知見が必要です。