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無でできている?

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文系のためのめちゃやさしい 無とは何か」(著者:佐々木真人 発行所:NEWTON PRESS)を紹介します。 以前にも「文系のための~」という本を紹介しましたが、この類(たぐい)の本は読み易いですので、是非読んでみてください。 真空とは何かという疑問から話が始まります。真空=としても、作り出すのは難しいようです。 窒素や酸素などを除去しても、真空容器の壁からの熱放射が存在し、冷却していくとそれも除去ができます。ニュートリノは、そんな真空容器の中も通り抜けていくので、厳密には真空は無にならないのです。 ところが、「この世の中は無でできている」というのです。 水素原子の原子核を直径1mの球だとすると水素原子の大きさ直径100kmの球になります。原子核が東京駅にあるとすると、原子の端は、富士山、宇都宮市、銚子市辺りになります。大きさが小さい電子が原子のどこかに存在しています。したがって、原子核の周囲はスカスカの無の状態になっています。水素以外の原子も全て同様にスカスカの無の状態を有しているのです。 つまり、世の中の全てが、無の集合体になっているわけです。それなのに、我々が壁をすり抜けられないのは、壁と我々の身体の電子が反発しているからなのです。 不思議な世界です。 仏教の「色即是空」は、「宇宙間のあらゆる事物は実体がなく  (くう) である」を意味しますが、昔の賢者はきがついていたのですね。

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