今日の、ソフトロボットを動かすアクチュエータは空気駆動です。
資料をご覧ください → ソフトロボットその2(空気)
p.1 ドラエモンの手みたいなロボットハンドです。指はついていないのですが、いろいろなものを拾い上げて、カップの中に落とします。針、突起物、バネ、チューブや少し重たい部品もしっかり保持できるようです。尖ったものでも包み込んでしまうようです。 さらに、卵を割らずに保持しますし、水の入ったコップを保持して水を注ぐこともできます。また、ペンで字を書くこともできるようです。
動画をご覧ください → https://www.youtube.com/watch?v=bFW7VQpY-Ik
p.2 4本の指のようなチューブがあり、通常は真直ぐですが、エアーを入れると内側あるいは外側に屈曲します。このチューブの断面をみると3つの部屋に分かれていて、何れかの部屋のエアー圧を上げることにより屈曲します。水の入ったビーカーを保持したり、ボルトを回転することもできます。また、床を歩くことも可能です。
動画をご覧ください → https://www.youtube.com/watch?v=kHGLYRUKWeM
p.3 空気圧駆動の欠点としては、コンプレッサ、ホースあるいはバルブが邪魔になります。自律した空気圧駆動とするために、水を電気分解して酸素と水素ガスを発生させて圧力を高め、高分子膜を膨張させる方法が考案されています。電気分解用の微小電極とバッテリーがあれば、小さな自律型ロボットが作れそうです。
気体発生の動画はこちら → https://www.youtube.com/watch?v=fdnL12aaszc
p.4 上述のアクチュエータは圧を上げて駆動させましたが、反対に吸引して陰圧にするアクチュエータです。円筒の樹脂袋内に発砲スチロールのビーズを入れておきます。大気圧の場合は、くねくねしていますが、空気を抜いていくと硬くなります。「ジャミング転移」という現象を用いています。ジャミングとは、詰まるという意味です。交通渋滞のことを「traffic jam」と呼びますが、jamは車が詰まっている状態ですね。ビーズが身動き取れなくなって硬着するわけです。このアクチュエータはある形にしておくとその形で硬着する利点があります。
p.5 空気を使ったアクチュエータではありませんが、同じジャミング転移の例です。数珠を直線状にして、片側を引っ張ると棒状になりますが、おわん状のものをヒモで繋げて引っ張ると、自由度が上がり、いろいろな形状に変化できます。耐火性の材料で作ると、火災現場でバルブを掴んで開け閉めできたり、物を把持可能です。
次の資料をご覧ください → https://www.jst.go.jp/pr/announce/20181025-2/index.html