直観的に見ておかしなことが数学の世界ではよく登場してきます。昨日までの話題で、なぜ円周率が登場するのか不思議ですね。
先ずは、資料をご覧ください。 → 2→1
p.1 辺の長さが1の正三角形があります。黒の辺の長さは1+1=2ですね。この黒い部分を半分の長さの正三角形が2つ並んだ場合も長さの合計は2です。これを無限に続けていくと底辺と同じになって2=1という等式が成り立つように見えませんか? 下の図は、一辺が階段状にどんどん細かくなっていきます。この場合、無限大にすると直角三角形の斜辺になるので、2=√2という関係が成り立つように見えてしまいます。 いずれの場合も、完全に一致しないので、これらの等式は成り立たないのです。 直観とは違いますね。
P.2 辺の長さが1の正方形の右に2分の1、3分の1の正方形と無限に繋げていきます。これらの正方形の周囲の長さの和を計算すると、無限大に発散します。では面積はどうなるでしょうか? この問題は「バーゼル問題」といってπ2/6に収束するのです。 ここにも、なぜかπが登場してきます。 P.1の問題が収束せずに、これが収束するというのは解せないですね。 以前に、似た事例を「何が正解かわからない」で取り上げました。
バーゼル問題の証明はこちら → https://manabitimes.jp/math/878
本日は、正解が直観と異なる例を紹介しました。数学は奥が深い!! 直観は大事ですが、騙されないようにしましょう。