昨日の「植物の戦略」の続きです。
資料をご覧ください → 植物の戦略その2
p.1 西表島にある「ミズショウブ」は、海の中で咲く花です。根本から小さな泡がたくさん立ち昇っています。その泡の中に3mm程の雄花が包まれて、水面で泡が弾けます。雄花は水面上を干潮を利用して移動します。水中ではつぼみを閉じていた雌花が干潮と共に花弁が開きます。そこに雄花が吸着していきます。満潮に変わると、雌花の花弁は雄花を抱えるようにして閉じて受粉できるのです。「ダーウィンが来た」を見れない方は、同様の動画がYouTubeにありましたので、ご覧ください。
動画はこちら → https://www.youtube.com/watch?v=4rKfXoUnwdk&t=304s
p.2 メキシコの高い木の上に咲く「バケツラン」です。ガクが開くと壺のような花が現れます。ミドリシタバチのオスはメスが好む匂い成分を手足にこすり付けているうちに、滑って壺の中に落ちてしまいます。ウツボカズラと違うのは、溺れさせて消化せずに、抜け穴から脱出できるのです。もがきながら出口を出る際に、粘着液が体に付着し、最後に花粉が背中に付着します。飛び立ち、別の花でまた壺に落ちます。懲りないですね、ハチも。同じように脱出しようともがくと、今度は花粉を凹部に嵌めて飛び立ちます。 これで受粉完了です。
p.3 動画をアニメーションのしたものです。花粉の動きがわかると思います。
ミズショウブにしろバケツランにしろ、上手く考えられたシステムです。このからくりはどのようにして産み出されてきたのでしょうか? この行動が遺伝子に組み込まれているのですから、自然の驚異です。