「四角形の七不思議」(著者:細矢治夫 発行所:講談社)は四角形にまつわる種々のトピックスを取り上げています。その一つに「魔方陣」があります。紀元前2200年に黄河の支流である洛水で捕らえられた亀の甲羅に刻まれていたそうなのです。興味を覚えたので、Websiteで検索するといろいろな情報を得ることができました。
資料はこちら → 河図洛書
p.1 亀の甲羅に刻まれていたのが右上の「洛書」と呼ばれる模様です。これを3行3列のマトリックスに数字で表したものが縦横斜めに加算して何れも15になる魔方陣なのです。一方馬の背中にある模様が左上で「河図」と呼ばれています。2つの数字が組になって配置しています。〇が天、●が地を表しています。洛書も河図いずれも中心の数字は「5」です。
p.2 河図の数字をギリシャ数字で描くと、気が付くことはありませんか? 2つの数字に共通した数字がセットになっており、そのうち一つの数字には必ず5(Ⅴ)が含まれています。右の円の図ように描き直すと、外側の数字は、5に中間の数字を足した数字です。
p.3 洛書の魔方陣は、さらに面白い性質があります。4+9+5+1+6=25、2+7+5+3+8=25となる数字を結ぶと「卍」になります。反時計回りの「卍」はエネルギーが天から地にそそぐ陽の状態あるいは未来を示しています。お寺のマークですね。 時計回りの逆卍は、エネルギーが地から天に向かう陰状態あるいは過去を示します。ナチスのマークですね。 左下をご覧ください。暦占いで出てくる五黄、三碧、七赤などが配置され方角が書かれています。その右隣りは全てのマスの数字から5を引いた値が書かれています。その右隣りは棒グラフにしたものです。 これらを使って風水を占うようです。 3×3の魔方陣は加算すると15になりますが、新月~満月までの日数に相当します。右上の模様はお守りとしてブローチにデザインされたものです。
p.4 魔方陣の真中の数字は「5」ですが、「陰陽五行思想」とも関連しています。世の中のベースとなる概念を示しています。陰陽師の安倍晴明はこの陰陽五行思想を用いて占いをしています。安倍晴明の紋は「清明桔梗」で五芒星の形をしています。明智光秀、太田道灌、加藤清正は桔梗の紋を採用していました。干支(えと)は十二支と十干(じっかん)の組み合わせで60年で一回り(還暦)しますね。 例えば、「きのえ」「きのと」のように「え」と「と」が語尾につきます。「え」が陽、「と」が陰になります。「干支(えと)」は、この「え」と「と」からきています。五行(木、火、土、金、水)を甲乙丙丁・・と書くよりひらがなの方が分かり易いですね。春が「木」、夏が「火」、秋が「金」、冬が「水」です。「土」は、各季節の最後の18日間になります。土用の丑の日は、夏最後の丑の日となります。
今回、魔方陣から風水や暦の話まで拡がってしまいました。知って直ぐに役に立つ知識ではありませんが、何千年も前に、このような魔方陣があったと思うと感慨深いものがあります。また私にとっての「ガラクタ」が増えてしまいました。