私がよく読む池谷教授の「ココロの盲点」(著者:池谷裕二 発行所:講談社)を紹介します。本当の自分を知る練習問題が80掲載されています。その中に、「1つは皿に入った餌、もう一つはレバーを押して出る餌があります。さて、どちらの餌を選ぶネズミが多いでしょうか? ①皿に入った餌、②レバーを押して出る餌」という問題があります。 ①と②のどちらだと思いますか?
答えは②です。「コントラフリーローディング効果」と呼ばれる現象で、動物界共通だそうです。就学前児童で100%、大学生でも五分五分でレバーを押す方を選択します。「労働の価値」つまり、労働して得る報酬の方を好むようです。「スマホ脳」で取り上げたドーパミンの作用もレバーを押す方を選択しますね。飼い猫は徹底的な現実主義なので、レバー押しはしないようです。
「禁煙エリアでタバコを吸っている人に、①まわりの人への迷惑になりますからお控えください、②こちらは禁煙エリアになっています のどちらが効果的にタバコをやめてもらえるでしょうか?」の問題はいかがですか? 人から指示されることへの反発を心理用語で「リアクタンス」と呼ぶそうです。この問題の答えは②です。 「規則で決まっている」方が効き目があるわけです。 まだまだ私の周辺には禁煙できない方が何人も居られます。 きっと強いリアクタンスをお持ちなのでしょうね。