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さあ、どうしますか?

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同等であること」「差がないこと」を検定する話を先週しました。本日は、実例で説明します。資料をご覧ください。

資料はこちら → 非劣性試験その2

Excelファイルはこちら → 非劣性試験

p.1 「濃度を検査する分析装置が古くなったので、更新したい。 各々同じ濃度の検体について30回測定した結果が以下の表です。同等であると判断したい」という問題です。あるあるですか? Excelの分析ツールを用いて、帰無仮説を「既存機と更新機の分析結果は等しい」という通常の仮説検定を実施してみます。結果は、p値が0.05より小さいので「有意差がある」という結果になってしまいました。意図していることに反した結果です。 さあ、どうしますか?

p.2 この場合、「非劣性試験」を検定として採用することを説明しました。帰無仮説を「更新機の結果は既存機よりΔだけ劣っている」、対立仮説を「更新機の結果は既存機よりΔ以上劣っていない」とします。以下の式で、統計量を算出します。

p.3 許容するΔを0.01、0.05、1および3%として既存機あるいは更新機のデータから差引して、各々t検定を実施してみました。いずれもp値が0.05以下のため、帰無仮説が棄却され、対立仮説が正しいと判定されました。つまり、更新機あるいは既存機のデータは各々劣っていないつまり同等以上と判定されたのです。

今後、「差がない」「同等である」ことの検定は、この手法を検討してみてください。

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