トピックス 統計

学びは 上⇔下 両方から

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世の中には統計の本がたくさん出版されています。いろいろ物色しているのですが、どれも一長一短で1冊でマスターできる本には出合っていません。以前紹介した「やさしい統計学の本まなぶ」(著者:菅民郎・檜山みぎわ 発行所:現代数学社)が私にとっては統計を理解し始めたきっかけになりました。皆さんに合うかどうかわかりません。現在、市場には中古しか出回っていないようです。 私は常々、統計をどのように学習すればよいかを考えています。「流れを理解ください」で少し説明しましたが、その後も継続して考えていて、「統計を使いたい目的を明確にすれば何を学習すればよいか決まる」のではないかという考えに至りました。以前「的(まと)と標(しるべ)の違い」「万能な「手順(思考回路)」とは?」で度々言っている仕事の進め方の原点に戻りました。目的をイメージ→現状認識→ギャップ把握→ギャップを課題に置き換え→ルート選択→目標設定→目的に向かうという流れでした。そこで、目的を幾つか設定してイメージしてみました。資料をご覧ください。

資料 →  統計利用の目的は?

p.1 一番上に統計を利用する目的を並べました。この他にもあると思います。例えば、改善前後の製品性能が同等であるか否かを検証したいという目的がある場合、一番左のルートで学習していきます。統計がわからない方は、一番下の平均値ばらつきの概念を理解するところから始めます。次は分布の特性統計量について理解し、検定の原理を理解します。検定の中には用途に応じて種々の検定がありますので、適用する検定方法について事例を基に理解します。力のある方はルートの途中から学習すればよいのです。 私は資格を持っていませんが、QC検定1級~4級まであり、その階級で学ぶ用語に色を着けておきました。厳密ではありませんが、ざっとこんな感じで登場してきます。上位の級は、下位も級の内容を理解しておく必要がありますので、一つの統計要素が何度も登場してきます。なにも考えずにQC検定の級を順番にクリヤーしていくという勉強法もあり得ます。ただ、この方法は、実際に使おうとした時には勉強したことを忘れているという難点があります。

p.2 「あなたはなぜ統計を勉強したいのですか?」という質問に対して、①目的が明確な場合、②統計処理を職場や査察で求められる場合、③何となくスキルアップしたいという回答が予想されます。①の場合について、上述とは逆に上から下に向かって(なぜなぜ分析FTAFault Tree Analysis))の要領で進みます。矢印のように分岐していきます。ごちゃごちゃして見難くなってしまいました。 ②や③と回答した人も同様に見てください。③を選択された方はQC検定を勉強するということでもよいと思います。そのうちに統計を利用する目的が生まれてきます。 p.1のように構成要素から目的に向かっていくのはFMEA(Failure Mode and Effects Analysis)の流れに似ています。

p.3 品質管理が目的と答えた方の選ぶルートです。黄色の部分はQC7つ道具で共通する部分になります。

p.1~3を眺めて、自分が統計のどの部分から学習をするかのルートを決めるとよいのではと思います。。これが目的に登頂する最短ルートになると考えています

 

 

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