昨日の続きで、正規分布かどうかをグラフで見る方法を説明しようと思い昔作成した資料をさがしましたが見つからないため、話題を変えて「故障率」について説明します。同じ頃に交換した蛍光灯が一定の期間後、次々と点滅を始める経験をお持ちだと思います。それだけ、製品の信頼性が高いということを示しています。最近はLEDに置き換わって来ていますが、寿命はどのくらいなのでしょうか? 検索してみると、あるWebsiteの情報ですと、白熱球が1,000~2,000時間、蛍光灯6,000~12,000時間が、LEDは40,000~50,000時間だそうです。LEDの電気代は蛍光灯の半分で寿命は3倍くらいですので、金額は高くともこれからはLEDですね。 全てのLEDが均一な寿命なのでしょうか? 脱線しますが、最近輪ゴムの寿命が短くなってきたように思いませんか? では、故障率を評価する指標について説明します。
資料はこちら → 故障率
p.1 故障率にはMTTF(故障までの平均時間):Mean Time To FailureとMTBF(平均故障間隔): Mean Time Between Failure(s)の2つがあります。前者は主に使い捨ての製品に、後者は修理して使用する製品に関して用います。 最近は、修理してくれる電気屋さんが身近にいなくなり、修理せずに新しく買い替えるケースが増えました。何れの故障率の算出式も簡単ですね。平均故障率λ=(総故障数)/(総稼働時間)となり、MTTFやMTBFは平均故障率λの逆数です。
p.2 製品の信頼性は信頼度という数値で表します。信頼度=(正常品数)/総数で算出できます。(t)が付いていますので、時間の関数です。 設備などは一般的に、左図のよう故障あるいは不良が発生します。初期にはトラブルが多く、初期故障(不良)と言います。調整してトラブルを軽減すると故障率は一定になりますが、長時間使用しているとまた故障が増加してきます。機械部品の摩耗等により修理しても改善しなくなってしまいます。 この曲線はお風呂の形に似ていますので「バスタブ曲線」と呼ばれています。バスタブの底では、故障率λが一定となり、信頼度R(t)=e-λtとなります。
p.3 信頼度と故障率の関係式の導入です。 一番下に、MTTFがλの逆数であることを導出しています。
資源保護のためにも、簡単なものは修理して使いたいものですね。