私が子供の頃「ミクロの決死圏」と言う映画がありました。医者が小さくなって、患者の体内に入り患部を治療してくるという映画でした。当時としては斬新なアイデアだったと思いますが、まだ実現はしていません。25年くらい前、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構:New Energy and Industrial Technology Development Organization)がマイクロマシンプロジェクトを企画して各社が研究したことがありました。私も一時、マイクロマシン研究に関与したことがありました「超極微細の空間」。最近は、マイクロの千分の1であるナノマシンの世界になってきたのですね。先週取り上げたDNAを用いた「折紙」の技術が研究されています。ミクロの決死圏も夢物語ではなくなる時代になってきました。 今週は、ナノマシンのトピックスを追いかけてみます。
例えば、これ→ http://kuchem.kyoto-u.ac.jp/chembio/DNA%20nanotech_j.html
原子間力顕微鏡で形状を確認して、光ピンセットで操作するようです。 さらに加熱やアニールなどを用いて折紙を作成するようです。
折紙を作成するためのアルゴリズムも開発されています → https://jp.techcrunch.com/2016/05/31/20160526this-algorithm-could-make-dna-origami-as-simple-as-3d-printing/
既に商品化しているメーカーも現れてきています → https://nanoxeed.co.jp/product/dna%E6%8A%98%E3%82%8A%E7%B4%99/
将来的の応用については → https://www.jsps.go.jp/seika/2012/vol1_002.html
「ペンチ」や「鉗子」の写真が出ています。この鉗子で実際挟むのではないでしょうが、アピールするには面白い写真です。実際の応用としては、分子検出のための標識などへの応用が実現性が高そうです。コロナウィルスの検出に使えないのでしょうか?