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発信したい人の思惑に注意!!

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世の中にはいろいろな「ランキング」がありますね。 今まで、種々のランキングを見ても、あまり納得感があるものが少ない気がしていました。 昨日借りてきた「ランキングのカラクリ」(著者:谷岡一郎 発行所:自由国民社)を紹介します。

良い病院、大学、視聴率、内閣の支持率、住みたいところ、幸福度などなどいろいろなランキングがあります。 何を前提にするか、何を指標にするか、アンケートの対象者を誰にするか、どのようにサンプリングするかで、ランキングは変わってしまいます。ランキング結果を発信したい人の思惑が入っていることも多いと思います。 疑ってみた方がよさそうです。 上述の本には種々のランキングを事例にして解説されています。

先日、100歳までに2,000万円必要であるという諮問委員会の報告書麻生大臣が受けとらないと断言したニュースの中で、野党の代議士が「あなたは年金をもらっていますか?」という質問を麻生大臣に投げかけたところ、「秘書に任せているので知らない」と返答していました。 上述の本の中に、1996年度閣僚の平均資産についての各新聞社の試算した数値の表が載っていました。毎日新聞:6億1600万円、東京新聞:5億7000万円、朝日新聞:5億2000万円、読売新聞:1億4888万円、産経新聞:1億4888万円、日経新聞:1億4886万円 となっています。毎日と日経では5億円弱も差があるのです。 現政権に批判的な前3社保守的な後の3社思惑が数字として表れているのです。さらに、面白いのはそこに書かれている小見出しです。東京新聞には、「トップは麻生氏の37億」、産経新聞は「麻生経企長官8億2524万円」、日経新聞は「麻生長官7億9275万円」と書かれてあったそうです。資産算出の前提条件が新聞社によりまちまちであることは、閣僚の平均資産算出に大きな影響を与えます。 おそらく麻生大臣の資産は他の閣僚に比較して影響を与えるほどずば抜けて大きいのだと思います。統計では、このような数値のことを「外れ値」と呼びます。 これだけたくさんの資産をお持ちの麻生大臣は年金を貰わなくても、100歳まで安心して生活できるので上述のニュースのような返答になるのですね。 庶民の生活を知っている政治家が政治を主導して欲しいものです。

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