日曜21時からNHKのEテレで放映のクラシック音楽館で、私の好きな指揮者「パーヴォ・ヤルヴィ」さんが、ニッポンの美の旅ということで京都を散策し、茶道の宗匠と対談していました。 対談の中で、宗匠が利休の「稽古とは 一より習い十を知り 十よりかへる もとのその一」を引用していました。 端的に言うと「初心を忘れべからず」です。真の達人は、なにかが身につくたびに新たな学びを発見するので終わりがないそうです。 パーヴォさんも共感して頷いておられました。音楽の世界でも同様だそうです。スポーツや科学の世界でも、どこまでも探求が続いていくのですね。
利休のことば → https://www.compass-point.jp/kakugen/3229/
パーヴォさんをお茶でもてなす際に、宗匠は「お茶は5感で感じる」ことが必要と説明していました。 お茶碗も左右対称の形でなく、鮮やかな色でもありません。お茶碗は両手で持って口をつけて飲むさいに感触で感じるのだそうです。 茶室の掛け軸には、グレゴリオ聖歌の楽譜のようなものが掛けられていたり、お茶の粉が入っている棗(なつめ)の側面には音符が描かれていました。 日本のおもてなしは、こんなところにも気を使っているのですね。 パーヴォさんも日本の美について関心を持ってもらえたと思います。