また品質工学の話です。 直交表実験を実施すると、実験データが得られないことがあります。①実験を失敗した場合、②物ができなかった場合があります。 ②のように意図していたものができていない場合は、他の行のSN比の一番小さい値よりやや小さい値をその行のSN比とします。 ①の場合は、実験ができていれば良いSN比であったかもしれません。そこで「欠測処理」を行います。 ややこしいので次の資料をご覧ください。
資料はこちら → 欠測処理
p.1 例えば、9行目と10行目のSN比が得られなかったとします(×印の部分)。①9行と10行目を除くSN比の平均値を求めて代入し、要因効果図Ⅰを描きます。 ②9行目と10行目について、効果がありそうな制御因子D、E、G及びH以外の制御因子は水準3(全てのSN比の平均値、今回は14.47)とおき、平均値を求めます。平均値は、青枠のSN比を加算して11で割ります。9行目が、14.83、10行目は14.22となります。
p.2 この値を欠測があった9行目及び10行目に代入して、要因効果図Ⅱを描きます。
欠測があっても、諦めず先に進みましょう。 直交表は1回で終わることはありませんので、気になるパラメータあれば次回の直交表実験に入れてみます。