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何事も地道に蓄積していけば見えてくる

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機械系出身の方は既にご承知の方が居られると思いますが、本日よりシリーズ物で「有限要素法(FEM:( Finite Element Method )」について説明します。 私は化学系出身ですし、学生時代「行列」や「材料力学」はほとんど勉強しなかったので、「FEM」については縁がありませんでした。 ただ、熱分布の解析荷重が掛かった際の変形をシミュレーションできるFEMには以前から興味を覚えていました。 最近は「CAE(Computer Aided Engineeringコンピュータ支援技術」)あるいは「CAD( Computer-Aided Design)コンピュータ支援設計」の中にFEMが組み込まれていて、動画で動きが見れるようになりました。

例えば、ANSYSというソフトのコマーシャル動画をご覧ください。 → https://www.youtube.com/watch?v=qJaLKgQL8nQ

ANSYSは、熱が伝わって行く様子空気の流れ構造体のどこに力がかかるか等を可視化できるソフトです。この動画の中にも出てきますが、メッシュ(網)で構造体を分割して解析していく手法が「FEM」です。 どんなものかについて説明いたします。専門家でないので、間違いがあるかもしれませんが、イメージできれば十分です。

資料をご覧ください。 → 有限要素法 その1

p.2 壁から長さ50mm、幅20mm、厚さ6mmの板が突き出ている場合、下に800Nの力で右端を押した場合の変形を考えるモデルです。FEMがない頃は、右端がどの位下に変形するかについて計算することはできましたが、板の内部にどれだけの応力が掛かっているかの計算は複雑でした。FEMの手法を用いれば、下の図のように応力分布をカラフルに描くことが可能になります。 車が壁にぶつかる際にどのように破壊されるかについて、以前は実際に実験する方法しか予測できませんでしたが、最近はコンピュータを用いたシミュレーションが可能になりました。お金を掛けずに予測可能なので、開発効率がアップします。このシミュレーションは、三角形に分割して各々の要素について計算して、最終的に足し合わせて結果を得ることが可能です。コンピュータを用いれば、短時間で計算が可能になるわけです。

p.3 メッシュは細かい程、理論値との誤差が小さくなります。ただし、ビッグデータになりますので、コンピュータの性能が処理スピードに影響します。天気予報なども、このようなシミュレーションを行っているかもしれません。スーパーコンピュータの出番です。

p.4 以前説明した熱流体のシミュレーションでは、メッシュは矩形でした。この方が、インプットアウトプット同じベクトルになるので考え易いですね。力学系の場合は、三角形のメッシュを用います。四角形の場合は、力を掛けると変形してしまうので解析に向かないためだと考えます。

p.5 「ばね」を考えます。ばね定数kのばねの両端を力Fで引張った時変形量をu1とu2とします。u1u2と反対の方向ですのでーu1となり、F=k(u2-u1で表されます。右方向をプラスとして、ばねの左端の1右端の2について式を立てると左下のように書き換えることができます。この連立方程式を行列で表したものが右下の式になります。

p.6 2つのばねが繋がっている場合は、左端1、真中2及び右端3での力のつり合い式を立てます。

本日は、ここまで。 FEMはこのように小さいばねを足して計算していくことになります。 熱流体のシミュレーション矩形の足し算でしたね。 何事も小さな事象の積み重ねが大きな動きになっていくのです。 「塵も積もれば山となる」とはよく言ったものです。 何事も地道に蓄積して行きましょう

 

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