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自然を読む天才

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昨日「科学的な目線でみると・・・」で科学的にみると面白い事実が見えるという話をしました。世の中には、研究テーマにしてしまう方々がおられます。彼らの論文から資料にまとめてみました。

資料はこちら → 面白い流体力学その3

p.1 ゴッホの「星月夜」に描かれた「」に着目し、自然界に存在する流れと物理的に合致していることを科学的に検証しています。研究者等は、左下図の仮説を立てています。大きな渦の領域では、コルモゴロフの乱気流理論が予測する理想的な「−5/3べき乗則」が支配し、小さな渦領域では、バチェラー理論が予測する理想的な「−1べき乗則」になると予測しています。グラフの左側が大きな渦右側が小さな渦です。横軸のk長さスケールの逆数縦軸輝度(明るさ)で、傾きが−5/3の領域と−1の領域があるとしています。「星月夜」は黒からオレンジ色の実線のようになると予測しています。

p.2 「コルモゴロフの乱気流理論」の説明です。理論は、「慣性領域において、十分に発達した乱気流における運動エネルギーのフーリエパワースペクトルE(k)は、長さスケールの逆数kの−5/3に比例する」という式に従うというものです。ルイス・フライ・リチャードソンは、「大きな渦は小さな渦を持ち、 その速度をとし、 小さな渦はさらに小さな渦を持ち、 そして粘性へと続く」と言っています。

p.3 「星月夜」の輝度長さスケールの逆数kに対してプロットすると、p.1で予測した通りに、大きな渦では「−5/3べき乗則」と小さな渦では「−1べき乗則」になっていることが検証されました。

ゴッホは、理論的なことは知らなくても、自然界の流れを感じ取れる天才だったのでしょう。素晴らしい。ダ・ヴィンチとは違うタイプの天才ですね。

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