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データの信頼性がない場合

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そもそも品質工学第86話「MTシステム 単位空間の信頼性」を拝見していたら、「ジャックナイフ法」という手法が登場してきました。聞いたことがなかったので、早速調べてみました。サンプリングしてきた標本のデータの信頼性が不明の場合に用いる方法のようです。

資料をご覧ください → ジャックナイフ推定量

「コインを製造する工場で五個の円形コインを試作して半径rを測定した結果、8.4   9.0   8.2   10.4   9.2 [mm]という測定値が得られました。このとき、コインの面積の推定量θジャックナイフ推定量θjを求める」という問題があります。実際に数値を入れた方が理解し易いので、数値を計算していきます。➀先ず、5つのデータの平均値を求めて、その二乗にπを掛けてコインの面積θを求めると81.72π。②1つずつデータを除いて残りの4つの平均を用いて面積を算出し、得られた5つの平均値θ’を求めると81.76πとなります。ジャックナイフ推定量は、θj=nθ-(n-1) θ’で定義されているので、計算すると81.57πとなります。ジャックナイフ推定は補正後の数値とご理解ください。

右上のグラフは5つの測定値を並べてみました。No4が高めなので平均値が上に引き上げられると思います。右下のグラフをご覧ください。No.4を外した残りのデータの平均値の二乗は、二乗の効果で低い数値になります。これはNo.4の10.4という数値で平均値を引き上げているので、低めに補正したものがジャックナイフ推定量となります。

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