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一つ目の刺激が大きい

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1杯目のビールが美味しい理由を数学的に証明してみました」(著者:堀口智之 発行所:幻冬社)のタイトルの話は、以前「何を指標にしますか?」で取り上げた「限界効果逓減の法則」でした。ビール以外にも、一杯目のコーヒー、一つ目のケーキジェットコースターの1回目がスリル満点だった。など多くの事例があります。

資料はこちら → 限界効用逓減法則

p.1 人間の感覚に関する2つの法則があります。ウェーバーは、刺激識別できる刺激比が一定値であることを見つけました。この比が「ウェーバー比」と呼ばれています。100の刺激が110に増加した時に気がついたとするとΔR=10です。200の刺激が210に増加した場合、分子はΔ10で同じですが、比は小さくなるため、気がつきません。気が付くためには、分母を220にする必要があります。フェヒナーは、ウェーバー比を積分することで、E=C∙ln⁡Rという式を導きます。ウェーバー・フェヒナーの法則とも呼ばれています。原点を通るように式を変形してグラフにすると、右下のようになります。「感覚量は刺激の強度が強まるほど増加しなくなる」という実感を皆さんも経験したことがあると思います。

p.2 前ページの感覚量Eのグラフより、ΔEを計算してプロットしたものが、下のグラフです。ΔEは、現時点のEと一つ前のEとの差です。R=1でピークとなり、Rの増加に伴い逓減(ていげん)していくので、「限界効用逓減の法則」と呼ばれています。横軸の刺激が、ビールのジョッキ数であったりケーキの数、縦軸のΔEが美味しさの違いを表しています。一杯目のビールであったり、一個目のケーキが美味しい理由は、人間の感覚の特性を表しているのです。最初の刺激が一番効くわけです。恋愛感情も同様なのでしょうか?

 

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