トピックス 生産管理

 スループットと在庫

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需要と生産能力のバランスを目指してはいけない?」の続きで、「ザ・ゴール」を読んで、メモをまとめています。

資料はこちら → TOCその6

p.1 工場長のアレックスとコンサルのジョナの会話から、ピックアップしています。ジョナは、一貫してスループットを増やしなさいと言っています。販売額から材料費や輸送費などの変動費を引いたキャッシュスループットと定義しています。人件費や減価償却費などの固定費は変動費に含まれません。 人や設備などのリソースをボトルネックと非ボトルネック工程で振り分ける必要があります。

p.2 ジョナは、資材、組立品、仕掛品及び製品在庫極力減らすべきであると指摘します。このことは経理上も理にかなっています。粗利と呼ばれている「売上総利益」は売上額から仕入額及び在庫を差し引いて算出されます。同じ売上総利益が10万円であっても、仕入れと在庫を減らした方が、手元にキャッシュが残りますし、在庫が多いと見かけ上、利益が増え、税金が増加してしまいます。在庫が売れずに廃棄処分になってしまえば利益にもなりません。経理上、在庫は資産になりますが、期末在庫は極力減らす努力が必要です。

p.3 工程を非ボトルネック工程とボトルネック工程に分け、どのルートで資材、仕掛品や製品が流れるかを明らかにしておく必要があります。流れは①〜④のパターンに分類されます。Xがボトルネックのアウトプット、Yが非ボトルネックのアウトプットです。③はXとYのアウトプットを用いて組み立てする工程です。資材が工場に入ったときから完成品の一部として工場から出ていくまでの時間は、セットアップ・プロセス・キュータイム及びウェイトタイムの4つに分類されます。キュータイムは、ボトルネック工程前で資材や部品が待っている時間で、ウェイトタイムは、ボトルアップ後工程で、ボトルアップからくる部品を待っている時間です。ボトルアップ工程の前後のキュータイム及びウェイトタイムは長くなる傾向がありますので、ボトルネックが資材を必要とするペースに合わせて、タイミングよく部品を投入する必要があります。 工程管理者や資材担当者はこの辺りを考慮しなければなりません。

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