以下の質問に対して、どちらを選択しますか?
- A. 95%の赤身の牛挽き肉、B. 脂肪25%の牛挽き肉
- 5つ星のレビュー4件と1つ星レビュー1件の製品 A. 購入する、B. 購入しない
- A. インフレ率12%のときの賃金5%アップ、B. インフレ率ゼロのときの賃金7%カット
- コインを投げて表が出たら1万円もらうが裏が出たら1万円支払うゲームにA.参加する、B.参加しない
1と3は、同じことを言っていてもBよりもAを好みますね。実際に、上述の牛挽き肉の料理を食べる実験をしたところ、Aのグループは上質の肉であると評価し、Bグループは脂濃かったとレビューする人が多いそうです。2は人によって分かれると思います。多数決で購入を選ぶ方、慎重な方は、1つ星のネガティブ情報により購入を控える方がおられると思います。4は、ギャンブル好きとそうでない人で分かれますか?
大学入学試験において、優、良、可の評価基準で、Aさんは優が多く可がいくつか、BさんはオールB。どちらを合格にしますか? 最近は、一芸に秀でた学生を採用することが増えてきましたが、まだまだBさんタイプを採用することが多いようです。均一な学生の方が、大学に入ってから熱心に勉強する、責任感が強い、自制心が強いと判断するようです。ここでも、少しでもネガティブを回避する傾向にあるようです。
上記は、ネガティブ事項を回避する「プロスペクト理論」に基づいています。以前のブログも併せてご覧ください「演繹法と帰納法も統計的な見方をすると・・・」「意思決定の順位付けはどうしますか?」時と場合によりますが、同じ事象であるであれば、ポジティブに考えた方が良さそうです。