高分子の話題が続きます。ポリエチレンやポリプロピレンとは挙動が異なる「ゴム」の話です。
資料ご覧ください。 → 高分子とは?その3
p.2に難しそうな式が書かれています。 エントロピーは状態数の対数に比例するという式です。 ゴムを伸ばした状態は1通りですが、縮んだ状態は数多く存在します。以前に「マクスウェルの悪魔」の話をしました。「連鎖とエントロピーの増大」を参照ください。 ごみで散らかった部屋はエントロピーが増大した状態です。
ゴムを引張って伸ばした時は、エントロピーが減少して「発熱」し、元に戻すと「熱を吸収」するそうです。 面白い性質です。実際にやっても感じないかもしれませんが。
タイヤに使用しているゴムは一度タイヤの形状にすると形を変えることができませんが、「熱可塑性エラストマー」は加熱して溶融後成型すれば他の形に変えることができる素材です。 強度は硫化物で「架橋」(分子の鎖のところどころを硫化物を介して結合した状態)しているタイヤのゴムの方が強度大です。
スライム、チキソトロピーやダイラタンシーの原理について資料の後半部をお読みください。