昨日、数式化すると仕事に役立つ話をしました。過去に似たようなブログを上げていますので、まとめてみました。詳細は各ブログをご覧ください。
資料はこちら → 仕事は数式その2
p.1 生産管理では、合格品が多く、不良品を少なくしたいですね。不良品数を少なくするためには、どうするか?この場合は、不良品を発生させない、不良品を持ち込まない、そして不良を見つけやすくし、見つけたら除去する必要があります。このように分解して考えることが大事です。こうすることにより、各々の項目に対する対策を考案し易くなります。
p.2 医薬品や医療機器の微生物管理に、「バイオバーデン」という語句が登場します。「バイオバーデン」は、「生物負荷」であり、(菌数)×(耐熱性・耐放射線・耐薬品性)で表すことができます。そして、菌数は、p.1の不良品数と同様に、(菌を増殖させない)+(菌の持ち込まない)+(菌を除去する)ことにより減らす事ができますね。そして「菌の増殖」は、温度、湿度あるいは栄養に依存します。このようにバイオバーデンを因子で分解しておくと対策を講じ易いですね。湿熱滅菌(オートクレーブ滅菌)の加熱時間は、加熱致死時間=(温度TでのD値)×(log(初期負荷菌数)- log(無菌性保証レベル) )のように分解できます。→「納豆菌は熱に強い」をご覧ください。
p.3 製造におけるリスクアセスメントでは、RPN(Risk Priority Number)値=影響度×発生頻度× 検出度という数式が用いられます。発生頻度を下げ、検出度を上げる対策を打てば、RPN値を下げ、リスクも下げることができます。
p.4 試験検査方法が適切かどうかを評価する指標G R&R( Gage Repeatability and Reproducibility)は、装置変動EVの繰り返し性と測定者変動AV(再現性)の平方和で表すことができます。→「GR&Rの原理を理解してから使って!」をご覧ください。
p.5 品質工学では、あるシステムへの入力エネルギーから出力エネルギーを差し引いた値がゼロになるのが理想ですが、最適でない場合は、なんらかの損失があります。損失は品質的な問題として現れます。モーターが振動や異音を発する場合、これらが品質特性であり損失です。→「理想を明確にせよ!」をご覧ください。
p.6 品質工学におけるSN比は、信号をノイズで除した数値です。信号を高め、ノイズを下げてSN比を増加させます。→「SN比のイメージ」をご覧ください。
p.7 品質工学における動的機能窓では、主成分が増加し、副反応成分が減少するように機能窓を拡げる条件つまりSN比が大きくなる条件を見つけます。→「難しくない数式で説明」をご覧ください。
p.8 限界利益=売上−変動費で、損益分岐点では、売上=変動費+固定費となります。→「積み重ねが必要」をご覧ください。
p.9〜11 「渋滞学」で有名な西成活裕教授の「仕事に役立つ数学」に載っていた面白い数式です。→「眠くならない数学の本」をご覧ください。
p.12 2つの層の間の境膜を介して熱や物質が拡散する方程式です。→「身近な現象を数式で」をご覧ください。
p.13〜16 偏微分方程式においては、p.5に登場した入力、出力、損失及び蓄積の項で成り立つ数式がベースになります。入力に種々の流束を適用します。→「ドヤドヤとジワジワ」をご覧ください。
p.17 仕事ができる方は、行動の量と質の掛け算が大きいと言われています。→「コントロールできるものは」をご覧ください。
p.18 大リーグでは、「マネー・ボールの指標」を用いて評価されるようです。→「課題は、因数分解すると見えてくる」をご覧ください。
p.19 会社の会計指標です。→「課題は、因数分解すると見えてくる」をご覧ください。