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言語化してみる

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1杯目のビールが美味しい理由を数学的に証明してみました」(著者:堀口智之 発行所:幻冬社)というタイトルが面白そうなので、購入して読み始めました。マイナス割り算は、決まりごとにしたがって解いてきたと思いますが、別の視点での解き方を説明してくれています。

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p.1 ミカンが2個載っている皿が3枚ある場合は、2×3=6個と掛算をしますが、-2×3はいかがですか?-2が3個なので-6と計算します。では、3× (-2)はいかがですか? 普通は、深く考えずに-6と計算しますね。3が(-2)個あると考えると変ですね。3× (-2)= 3× (-1) ×2=3×2×(-1)=6 ×(-1)と変形してみても、6が(-1)個あるとは、どういう状態なのでしょうか? 数学的には、交換法則が成り立つので、6 ×(-1)=(-1)×6=-6と迷わず算出します。これを数直線上に描く×(-1)の意味合いがわかってきます。原点0を中心にして180°回転する操作のことを×(-1)としています。(-6)に×(-1)とすると、同様に180°回転するので6になります。「世界で一番美しい式」で説明したオイラーの公式が右図です。「i」をかけると反時計回りに90°ずつ回転していきます。「i」を2回かけると「i=-1」となり、原点を中心に180°回転しますね。今すぐに右図が理解できなくても、左図のように(-1)をかけると、180°回転するということだけでも理解できれば、あともう少しで右図も理解できるようになります。マイナスにマイナスを掛けてプラスになるのは、これで説明できますね。

p.2 マイナスにマイナスを掛けるとプラスになることを言語化したものが左の説明です。1)は1日10本髪の毛が抜けるという例です。時間軸の未来がプラス、過去がマイナスということです。(-10 本/日)が抜ける速度ですね。これに日数をかけますが、未来はプラス、過去はマイナスの日数です。単位も一緒に計算式に入れると間違えないと思います。言葉を数式に書くとイメージが湧きますね。2)は、コスト削減するとその部分が利益になるという視点を変えることを示しています。右は、「12÷0.5は?」です。これも言葉で書き直して見ると、イメージが湧きやすいですね。4つの事例で言語化しています。 別解として、12/0.5の分数の分母が1になるように2を掛けても答えは出ますね。このように数学を教えてくれたなら、数学嫌いの人がもっと少なくなったのではないかと思われます。

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