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先人たちは、直感で感じていた?

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身のまわりの流れ」(著者:井口 学他 発行所:電気書院)を読んでいたら、角を切り落とした物体は、角がある物体よりもカルマン渦が生じ難いという話が紹介されていました。

資料はこちら → 流体

p.1 レイノルズ数は、物体の形状により異なった値を持ちます。レイノルズ数が大きくなると乱流になり、物体後方にカルマン渦が発生します。レイノルズ数については、過去のブログ「体が小さくなるにつれて周囲が粘っこくなってくる」「次元解析とは?」をご覧ください。

p.2 上述の本に、断面が正方形角に段差がある四角形を流れの中に入れた際の流れを可視化した写真が載っていました。角に段差がある四角形の方が、カルマン渦が小さくなることが観測されたようです。明石海峡大橋などにも、この形状が利用されているようです。

p.3 私が面白いと思ったのは、以前、鬼門対策として石垣や城壁の一部に段差を設けたという話と、上記流体の話は似ていると感じたからです。鬼に攻められる際の圧力と、流体の圧力は同じ形状にすることにより和らぐと考えればよいのでしょうか? 先人たちは、科学的な知識がなくても、直感的に感じていたのでしょうか? と考えていると、面白いものです。

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