「夢を叶えるために脳はある」（著者：池谷裕二 発行所：講談社）に「バスタブ渦」の話がでてきます。バスタブの水を抜く際に、渦ができますね。発生メカニズムは、台風の渦のような地球のコリオリの効果ではないようです。ただ、渦ができることでエントロピーが増大して、エネルギーが安定化の方向に進んでいるいることは確かです。効率よく水が抜けるようになっています。以前「ボトルネックと根本原因」の実験で、人が渦を作ってペットボトルから速く水を抜いていましたが、バスタブの場合は、自然に渦ができるのです。 池谷先生は、生命もこの渦と同じ役割を持っていると説明しています。生物は、細胞を修復したりしてエントロピーを減少する方向にしているようですが、食物を食べて、呼吸や排泄をすることで宇宙のエントロピー増大を助けているようです。そう言えば、プラスチックや排気ガスなども地球にとってはエントロピー増大を助けていますね。脳を持っている生物は、全体の0.13%しかいないのに、エントロピー増大には一番貢献しています。宇宙はエントロピー増大を望んでいるので、我々人間は、自殺したり戦争で殺戮して人口を減らしたり、世代交代しないで、エントロピーの増大を邪魔をしてはいけないということになるそうです。環境問題が悪化すると、エントロピー増大を助けている人間がいなくなって、長期的には、エントロピーの増大が止まってしまうことになってしまう。なんだか、訳がわからない話になってきました。