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チェックリスト^2

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図解わかりやすい品質向上のための製品設計実務入門」(著者:田口宏之 発行所:日刊工業新聞社)を紹介します。以前、「目に見えない品質」で取り上げたように、製品の品質は源流の製品設計にあると言っても過言ではありません。上述の本は、そんな製品設計実務に関する手法が述べられています。その中で、「使えないチェックリスト」と「使えるチェックリスト」の事例が興味を惹きましたので、説明します。

資料はこちら → チェックシート

p.1 「使えないチェックリスト」の事例です。①時系列だけのチェックリスト、②無関係なものが混在するチェックリスト、③標準化されていないチェックリスト及び④重複を含むチェックリストです。皆さんのチェックリストに心当たりありませんか? 時系列のチェックリストは、生データとしては必要ですが、このリストから製品別、部品別あるいは不具合事象別などにまとめ直すと有効に利用できます。③は一般的なチェックのため、次の行動に移れません。判断基準など定量的に書かれていれば、どのように改善するかの方針を決めることができます。②と④は重複したり無関係な項目が含まれており無駄な時間を要して非効率となります。チェックリストのチェックリストを作成するという無駄な作業が発生してしまいます。チェックリストが増える二次災害としてミスの機会も増えることになってしまいます。

p.2 「使えるチェックリスト」の事例です。⑤部品/製品毎にチェックリストを作成し、参照基準を明らかにしておくと抜け防止にもなりますし効率的です。⑥射出成形など、同じ技術分野に関するチェックシートであれば、製品が異なっても類似のチェックが可能となります。⑦ルーティン業務、例えばDRに必要な提出資料の一覧表であれば、手順で決められているので、チェックリストとして有効です。⑧購買仕様書、技術報告書あるいは開発計画書のような書式は記載事項がフォーマット化されているので、抜けがあればチェック可能です。

p.1の「使えないチェックリスト」は、どこにもありそうです。最近、査察監査対応と称して、チェックリストが増大しているような気がします。チェックリストのチェックリストを作成することがないように仕組みを見直していきましょう。

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