昨日取り上げたBOM(Bill of Material)について、もう少し深堀します。
資料をご覧ください → 生産管理(技)その2
p.1 横グシがサプライチェーン、縦グシがエンジニアリングチェーンで、生産マネージメントで交わっています。ここでBOMが接着剤のように重要な役割を果たしています。BOMには種類があり、次ページで説明していますが、基本は製品設計時の部品表がベースとなります。
p.2 BOMの種類と役割を表にしました。部品表をベースに、資材調達計画や製造工程での生産計画策定などに用います。
p.3 左のツリー図のようなBOMを作成しておきます。製品から部品に分解してトップダウン(緑の矢印)で展開していきます。 部品の調達費用はボトムアップ(ピンクの矢印)で積み上げて計算します。右上の表をご覧ください。設計BOMがベース、製造BOMと購買BOMを追加していきます。上の表は製品1個を生産する場合の購買金額を算出しています。労務費・経費の部分は、このように工程個々に算出してもよいですが、トータル経費を分配することが多いです。右下表は製品100個製造の場合です。
p.4 原価を低減して、収益アップするには、製造原価統制や原価低減が必要ですね。原価統制する際に、BOMが威力を発揮します。p.2のBOMに仕掛在庫と所要量との差異を求め、必要最低限の資材購入や作業工数の手配を行うことにより原価統制が可能となります。
以上のように、設計時のBOM作成は後々までも重要な役割がありますので、エンジニアリングの皆様も関心を持っていただきたいと思います。