「ばらつきのイメージ」で、2つの分布の足し算について説明しました。今回は、2つの分布の掛け算の話です。通常、2つの数値を掛け合わせて特性値を計算する場合、1個ずつの値を用いると思います。1対1の対応があれば、そのまま掛算をすればよいでしょうが、対応しておらず各々のデータの分布しかわかっていない場合はどうすればよいでしょうか? 先日紹介したソフトを用いると計算できますので、説明します。
資料をご覧ください → ばらつき解析
p.1 左図のブレーキの頻度と走行距離の分布データを基にブレーキ作動回数を算出したい事例について、以下説明します。
p.2 「ばらつきのイメージ」で説明したように、①https://gihyo.jp/book/2023/978-4-297-13300-9/supportにアクセスして、②baratsuki.zipをダウンロード、③Windows11exeあるいはWindows10exeをクリックして起動します。④~⑫まで順に進めてください。⑤と⑧のデータファイルは②のzipファイルを展開した中に入っています。全てインプットしたらexecuteをクリックするとp.3のようなグラフが描けます。
p.4 次はブレーキ作動回数とワイブル分布を用いて故障確率を計算します。①~⑦をインプットすると右図のグラフが描かれます。この結果故障確率が0.0003となりました。
p.4~p.9 ワイブル分布に関する説明資料の再掲です。詳細知りたい方は「係数の大小でいろいろな情報が得られる」をご覧ください。
ばらつきがあるもの同士で計算する際に、上記ソフトは有効だと思います。