「これ、おもしろいが原点! 13歳からのサイエンス」(著者:緑慎也 発行所:ポプラ社)を紹介します。曽祖父のために新聞の字を拡大できるアプリを開発した高校生、数百万円の装置を3万円で手作りし「火星の水」を研究した定時制高校の科学部など、発想力・思考力および行動力はすべて好奇心から生まれるトピックスが紹介されています。以下の「火星の水」の研究報告書をご覧ください。
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図2の滑車を使って0〜1Gの微小重力を作り出しています。 落下カプセル内に図3の水供給装置を置き、水の流れをハイスピードカメラで観察します。この供給装置は、滑車で落下カプセルが動き出すとバネが縮んでビーカーが傾斜して水が流れ出す仕組みになっています。シンプルなのに自動化された素晴らしい工夫ですね。 この方法で、土に染み込む水の速さ(写真3)や、斜面を流れる水の速さ(写真4)を測定しています。これらの実験より、火星のように低重力下では水の見掛けの粘度が増して「どろり」とした状態になるようです。指導者の支援も大変だと思いますが、若い時代にお金をかけなくても工夫して研究する体験は素晴らしいですね。