先日の眼の話の続きです。我々が子供に時代は水泳時にゴーグルを着用することがなく、水中の物体を眺めるとはっきり見えなかった記憶があります。魚はどのように見えているのでしょうか?
資料をご覧ください → 水中の眼
p.1 マグロの兜煮を食べてことありますか? 眼の裏側にはプヨプヨした部分がありますね。この部分にはDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)など血液サラサラにする成分が豊富です。脱線しましたが、目玉の形状はどうでしょうか? 球状ですね。煮てしまったので、タンパク変性して白くなってしまいましたが、この部分がヒトの水晶体と一緒です。ヒトの水晶体は凸レンズの形状になっていて毛様体が引っ張ったり縮んだりして焦点を合わせています。魚は水晶体自体の形状は変えずに位置をずらすして焦点が結ぶ位置を変えているようです。 右図のように、焦点が結ぶ網膜の密度が高くなっています。
p.2 左表の屈折率をご覧ください。水と角膜の屈折率は似た値なので、陸上動物が水中に入ると角膜で屈折しないので、網膜に焦点が結ばなくなります。ゴーグルを着けると角膜の前に空気の層ができるので、陸上と同じようにみることが可能となります。水中動物の場合は、陸上に上がると焦点が結び難くなります。
p.3 アマゾンにいる四ツ目魚は、空気中と水中を同時に見ることができる眼の構造を有しています。 瞳孔が2つずつあり、網膜の2箇所に焦点が結ぶようにできています。
カエルのような両生類は、ヒトと同様に水晶体の厚みをコントロールして水中と空気中を使い分けているようです。ヒトと違うのは、魚・爬虫類と同様に透明な瞬膜で眼を保護しています。ヒトは瞬膜が退化して瞼になっています。両性類であるイモリは水晶体を損傷しても再生するそうです。人間にも応用できないのでしょうか?→ https://www.dentwave.com/news/honda44/