解剖学者の養老孟司先生が「これからの時代に必要な学びとは?」という題目で講演しています。昨日のブログで「蚊が学習している」という事実を知って、我々人間も学習していかないと蚊に負けてしまいますね。
講演の動画はこちら → https://www.youtube.com/watch?v=yaotedIm3M8&t=3543s
脳に五感からの信号が入力され、運動として出力されますが、1回だけでは上手く運動できません。上手くできなかったことがフィードバックされて何回も試行錯誤して上手に運動できるようになると述べています。自転車や鉄棒などで皆さんも経験していますね。このフィードバックによるサイクルが「学習」なのです。分かり易い説明です。 昨日の「健康カプセル!元気の時間」で、脳梗塞を扱っていました。 脳梗塞で壊死すると、リハビリしても元の機能には戻らないかという質問に対して、医師の答えは、「壊死した部分は元にもどりませんが、他の脳の部位がリハビリすることで、学習して元の機能を取り戻すことがある」と言われていました。そのためには、諦めずに地道に学習を繰り返して記憶させる必要があるようです。
講演の途中、銀行でのやり取りの話は面白いですので、ご覧ください。 「本人確認の証明をしてください」と銀行員が言います。有名な養老孟司であることは銀行員は知っているのですが、免許証も保険証も持ち合わせていない養老先生は、その時「本人とは、何だろう?」と疑問に思う件です。マイナンバーカードにしろ免許証にしろ、本人全てではない訳ですから。先生は続けて、会社の一室で、部下が上司宛にメールを出す話があります。上司がそこにいるのに、部下はメールアドレスの上司にメールを送信している。では、生身の上司は誰なんでしょうか?と聴講者に問いかけます。 先生の答えが面白いのです。答えは「ノイズ」でした。 言い得て妙ですね。 皆さんも同様の経験はあると思います。 最近では、同じ部屋に居て声をかければ済むことでも、メールで送信することが当たり前の時代になってきていますが、可能な限りface to faceでいきたいものです。それから、メールの文章は少々きつめになりますので、もらう側に立って読み直しましょう。本人に直接言えないこともメールなら書けてしまうからです。