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性悪説に対応する機器

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今週、研修の中でバリデーションの説明しました。以前に何回かブログにも取り上げていました。「あやふやな事ありませんか?」「どの訳が合っているの?」「欠けていた部分を補うと良くなる?」「もっともっと良いもの」「見定めましょう」 同じ作業であれば機械の方が正確?かもしれません。「もっともっと良いもの」の中で、PAT(Process Analytical Technology)を取り上げました。最終試験で製品保証するのではなく、工程の中で品質を保証するという考え方です。全数をリアルタイムで検査できるようになれば、究極の製品保証であると思います。FDAも認めている保証方法です。データの完全性が確保できるのであれば、改ざん防止にもなる訳です。人件費を節約できるので、経済的にもメリットがあります。 そこで、本日のテーマはDI (Data Integrity)その2として、PHARM TECH JAPANの記事を参考に、DIを満たす機器の要件について資料にしてみました。まだ未熟な資料です。随時グレードアップしていきます。

資料はこちら → DI対応機器

p.1DI(データインテグリティ)対応環境モニタリングシステム」という記事の内容を表にしてみました。工程内の環境因子(温度・湿度・浮遊微粒子)をモニタリングするセンサは従来アナログ機器でしたが、近年デジタル化されてきています。停電、校正に関してはデジタルの方がメリットがありますが、IPアドレスで個々にデータがリンク可能なので、データの取違いがなくタイムスタンプでリアルタイムの記録も確実です。 ただし、ワイヤレスでの通信状況にやや難点があります。 これも、無線方式の見直しで改善できるようです。

p.2 この図は、Websiteで見つけた図です。最近のMESManufacturing Execution System:製造実行システム)あるいはLIMS(Laboratory Information Management System:品質情報管理システム)では、SCADASupervisory Control And Data Acquisition:監視制御とデータ取得)を介して各設備・測定機器内にあるPLC(Programmable Logic Controller:プログラム可能な論理回路の制御装置)に指図を伝え、設備・測定機器で得られた各種情報を逆ルートで戻し、電子データとして保存されます。 ネットワークを介することで、ヒトが介入することなくデータが記録として残っていくことになります。人的な過ちの防止となる手段です。スタンドアロンと言われる測定機器も、システムにリンクできるようにしたいものです。上述のPATシステムに近づいていくことになります。

p.3 左欄FDAがDIに関して指摘した内容右欄対応すべき内容です。欧米人は「性悪説」、日本人は「性善説」とよく言われてきました。米国人は特に、人間は生来悪(弱さ)なので、データ改ざんする可能性が高いため、指摘して防止したいと考えます。日本人も最近は考え方が欧米化してきていますが、まだまだ人を信じる文化の中にいます。 オレオレ詐欺はそんな気質に付け込む悪者です。 FDAは、改ざんに関しては非常に神経質です。査察の大部分は、悪いこと(間違い含めて)をしていないかのチェックに費やされます。 少しでもその臭いがある場合に、パソコン内も含めて全てのデータがチェックできるシステムであることを求めています。パソコンを差し押さえることもあるそうでえす。

個人的な感覚で申し訳ありませんが、標準規格のISOを制定した欧州の査察は、形式を意識しており、規格通りか? 決められた手順書に基づいて作業したかどうか? 決められた書式であるか?という観点で質問してきます。従って、作業手順書や標準製品書の次に記録書をチェックし、中身まで言及することは余程のことがない限りはありません。ところが、FDAに代表される米国の査察は、悪いことをしていないかという観点での査察であると思います。データや記録のチェックを重視します。 DIが要求されるのも、そのせいだと思われます。

 

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