昨日、動特性のSN比の話をしましたが、よく使用するのは本日の算出式です。動特性で評価する場合は、誤差因子も考慮する必要があります。
資料をご覧ください → 品質工学その2
p.1 誤差因子は幾つあっても構いませんが、特性値を上げる因子と下げる因子のグレープに分けて組合せて評価します。この操作を「調合」と呼びます。
p.2 信号因子に対して、誤差因子N1での特性値が青○、誤差因子N2では赤〇の特性値が測定されたとします。黒矢印の平方和がST、青矢印の平方和がSβ、赤矢印の平方和がSe、緑矢印の平方和がSN×βというイメージです。SeとSN×βがゼロとなる理想を目指して直交表実験で条件を求めるのです。
p.3 ST、Sβ、Se及びSN×βの関係を帯グラフで示します。
p.4 上述では誤差因子を2つに調合しましたが、誤差因子を2以上での一般式を記します。右下の分散表と比較しながら見てください。分散分析表は自由度を計算する際に便利です。左下がSN比の一般式です。
p.5 原点を通過しない場合は、座標変換して原点をずらします。信号M1でのN1とN2の特性値の平均値y0を求め、全ての特性値から差し引きます。また信号はM1を差し引きます。 あとは通常のデータと同様に解析ください。 このような操作を「基準点比例式」と呼びます。
今日はここまでですが、品質工学は「平方和」のオンパレードです。