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測定器がない時、どう評価するか?

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 研修が1週間過ぎました。今回は講義形式でないので、ファシリテータとしては大変です。 昨日の午後のプログラムでは、「プラスチックチューブを引張った時の挙動をグラフで描くこと。その際に、引張り試験機のような測定機は用いず、研修室にあるものだけを使用すること」という課題を実施してもらいました。 引張り試験機を使用する場合は、チューブの両端を装置側で掴み、一定スピードで引張った際にかかる荷重を計測します。 この試験機がない場合、チューブにぶら下げる重りの重さを変化させて、チューブの長さを測定して、グラフを描く必要があります。 研修室には重りスケールもありません。 どうやって代用するか知恵の出しどころです。500mLのペットボトル1本料理用の計量容器だけは研修室においてありました。皆さんも考えてみてください。

 「重さをどう変えていくか?」について、研修生はいろいろ工夫していました。500mLのペットボトルをぶら下げることは直ぐに思いつきますが、この一本だけでは重さを変化させることができません。減らす方向は水を抜いていけばよいですが、問題は増やす方向です。 研修生が思いついたのは、裏表が使えるホワイトボードを天秤の代用にすることでした。このボードは棒の回りで回転できますのでフリーにして、ボードの片側に500mLのボトル、反対側に身の回りのものを集めて釣り合わせていました。自分のノートパソコンを重りの代用にしている研修生もいました。 

 次は「チューブの変形量」をどのように測定するかです。 A4の紙2つ折り4つ折りにしてスケールにしているチームもありました。

 今回このプログラムを実施してみて、私自身も勉強になりました。まさかホワイトボードを天秤にするなんて思いも及びませんでした。 今の時代、欲すれば何でも手に入る時代ですが、何もないところから新しいものを産み出すには「ハングリーな状態」が良いのではないでしょうか?

 

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