皆さん、感性は豊かですか? 五感を使っていますか? 社会人は「気づく力」と「考える力」があれば、難しい課題も乗り越えて行けると私は考えております。そこで、新人教育で「感性を鍛える」というワークショップを実施しています。教える私自身、感性が豊かであるとは自覚しておりませんが、一緒に実践しております。「心と感性を”育てる”エクササイズ」(著者:グロリアA.カスティロ 発行:瀝々社)や「五感力を育てるワークブック」(著者:山下柚実 発行:東山書房)を参考に自分流にアレンジしてワークシートを作成しました。→ five senses 以下にワークシートを説明します。
テーマ1 視覚を鍛える: 現在、自分が居る部屋の中から○□△の形のものをリストアップします。色も記載します。△形は探すのが意外と難しいです。
テーマ2 嗅覚を鍛える: 箱あるいはプラスチックケースの中に匂いがするものを入れて目隠しして匂いを嗅がせます。匂いの素としては、バニラエッセンス、線香、石鹸、山椒、ヒノキオール、リモネン(柑橘類の皮に含有)などなど。あるいは、いろいろな木(ヒノキ、松、桜、杉、けやき等)の匂いを一通り嗅がせた後、その内の一つを嗅がせて当てさせるというのも面白いです。松、ヒノキ、杉は比較して嗅ぐと違いはわかるのですが、似ているので難しいです。
テーマ3 触覚を鍛える: 箱の中にいろいろな手触りの物を入れておき、どんな印象か言葉で書いて、できれば何か当てさせます。入れるものは、サンドペーパー、ゴム板、発泡スチレン、ティッシュペーパー、毛糸、皮革の裏側、アルミ箔に皺をつけたもの等。 変わり種としては、コンニャク、たわし、スライムなども面白いかもしれません。
テーマ4 聴覚を鍛える: 効果音の音源があります。その音源を流して、情景を言葉で表現してもらいます。→
テーマ5 味覚を鍛える: 目隠しをして、さらに鼻をつまんであるものを食べて、味を言葉で表現してもらいます。 つぎに、鼻をつままないで食べて同様に表現してもらいます。食べ物は、例えばマシュマロ、グミ、ポテトチップス、キャラメルコーン、ポン菓子等です。食物アレルギーのある方には注意してくださいね。
テーマ6 創造力を鍛える: 文章を読んで絵を描いてもらいます。 この文章は、ヴェルヌが書いた「神秘の島」(著者:J・ヴェルヌ 発行:福音館書店)の最後の方で脱出する前の光景です。巨大な鯨に似た物体とは何でしょうか? ヴェルヌが書いた「海底2万里」にも出てきます。
最後に、感性を鍛えるには、①CDやスマホから音楽を聴くのではなく、ライブを聴きに行きましょう。例えば、パイプオルガンの低音は生で聴くと身体全体に空気の振動で伝わってきます。 ②人工物だけでなく、アウトドアで自然に触れましょう。 ③TV、DVDあるいは映画でなく本を読みましょう。