理系の方は「水の三相図」あるいは「水の三重点」をご存知だと思います。この図を見れば、圧力鍋やフリーズドライの原理あるいは高山で米を炊くと芯があるご飯ができることがよくわかると思います。文系の方も、この図を見れば、理解しやすいと思いますので、資料にまとめてみました。この原理を理解すれば、料理も楽しくなってきそうです。
資料はこちら → 水の三相図
p.1 横軸が温度、縦軸が気圧です。気圧が大気圧(1気圧)の時、0℃〜100℃の青矢印が水(液体)です。0℃より温度が低い左側が氷(固体)、100℃より温度が高い右側が水蒸気(気体)になります。富士山のような高山で米を炊くと芯があるご飯になってしまうのは、緑線の状態になっているからです。富士山頂の気圧は約0.62気圧ですので、緑の水平線上で温度を上げていき「蒸気圧曲線」に当たった温度を横軸で読むと87℃となります。つまり、富士山頂で沸騰する温度は100℃ではなく87℃になってしまいます。米に十分熱が供給されず生煮え状態で、芯があるご飯になってしまいます。一方、圧力鍋を用いる場合、例えば1.9気圧では、赤い水平線を辿っていき「蒸気圧曲線」に当たった温度を読み取ると、117℃になります。豚肉の角煮がとろけるのは、十分に熱量が肉に供給されたからです。
p.2 フリーズドライ食品も、この「水の三相図」をみることで、理解しやすくなります。常温のイチゴを大気圧下で冷凍します。イチゴ内で氷が成長して水があった部分の体積が大きくなります。そして冷凍状態で減圧して大気圧より低い気圧にします。減圧したまんま、温度を上げていくと「蒸気圧曲線」を越えた温度以上になると氷から水にならず水蒸気になり、イチゴ内に空洞ができます。大気圧に戻すと、水がなくなった分の重さが軽くなります。フリーズドライのイチゴの出来上がりです。