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たぶん・・・

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演繹法帰納法については、「演繹法と帰納法も統計的な見方をすると・・・」「矢印の向きで」で説明してきました。思考法には、この他に「アブダクション(仮説形成)」がありますので、3つの思考法を比較する表を作成してみました。

資料はこちら → 三つの思考法

p.1 説明事例を表にしました。演繹法は、三段論法のように、「一般法則に観測事実が当てはめて結論を得ますソクラテスの例がよく引用されます。一般法則観測事実が確かであれば、必ず同じ結論に至るので「必然性」になります。帰納法は、「複数の観察事実から共通項を取り出し結論を導き出す」で、青汁の事例を見ていただけば、イメージし易いです。帰納法の結論は必ず正しいとは言えないので、「蓋然(がいぜん)性(たぶん」となります。次は、本日のメインの「アブダクション(仮説形成)」です。「結論と一般法則が与えられ、結論を説明できる仮説を導き出す」が、「アブダクション(仮説形成)」です。これも帰納法と同様で、「蓋然(がいぜん)性(たぶん」に該当します。結果から仮説を立てて、原因を推測します。豆の事例をご覧ください。仮説がいつも正しいとは限りませんので、文章には書きませんが(たぶん)という含みを持たせて推測しています。表の下欄で、演繹法アブダクションを比較しています。2番目と3番目が入れ替わっており、「アブダクション(仮説形成)」の仮説には、(たぶん)という蓋然性が含まれている点が、演繹法との違いです。

p.2 ニュートンが「引力」を見出したのは、演繹や帰納法ではなく「アブダクション(仮説形成)」であることをにしてみました。演繹法や帰納法では、せいぜい「質量のあるものは支えがないと落ちる」までしか推論できず、「引力」の存在は見出せません。「引力」があるという仮説は、ニュートンが考え続けたことにより得た「洞察力」の賜物です。AIには、この真似は今のところできていません。

実際の業務の中では、演繹法や帰納法よりもこの「アブダクション(仮説形成)」を使う場面の方が多いように思います。現在、新人研修中ですが、仮説を立てることに慣れていないように思います。仮説を立てて思考する癖をつけましょう。

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