データサイエンス トピックス

試行錯誤して見つける

投稿日:

最適値を見つける手法に「シンプレックス法」があります。概念をまとめてみました。

資料はこちら → シンプレックス

p.1 探索範囲内で実験を逐次行いながら、その結果に基づいて逐次実験をして最適点を探索する方法です。金鉱脈温泉を探すような場合に使えそうです。シンプレックスは「単体」という意味で、n次元の場合(n+1)個の頂点を持つ図形を示します。一次元は直線、二次元は三角形、三次元は立体になります。今回は、2次元で説明します。三角形P1P2P3があり、各々の点の特性を測定したところ、P2が目標値から離れていた場合に、P1P3の直線を鏡とした鏡像の位置をPrとして、三角形P1PrP3が新たなシンプレックスになります。Prで特性値を計測して少しでも改善されたら、同様な操作を続けていきます。鏡像点Prより拡張あるいは収縮したPePcのポイントで特性を計測する方法もあります。

p.2 等高線のような特性が存在し(実際にはわかっていません)、★印が探している最適ポイントとします。金鉱脈であったり温泉だったりします。先ずは適当な3カ所を掘ってみて、特性値(成分や温度など)を計測してみます。図の左上が出発点です。青色の三角形の右下のポイントの数値が一番悪ければ、鏡像のポイント(赤矢印)のポイントを決めて、新たなシンプレックスを設定します(真中上図)。そのポイントで特性を計測したところ、3つのポイント中で最低だったとします。このポイントの鏡像は元のポイントに戻ってしまいますので、2番目に低い値鏡像点を見つけ新たなシンプレックスを設定します(右上図)。この操作を続けていくと、左下図のように、シンプレックス(青い三角形)の中に★印が入ってきます。今回は鏡像のみで、8ポイントの計測で、ほぼ最適ポイントを探せました。拡張収縮を併用すれば、もう少しポイント数を減らせるかもしれません。この辺りはAIが得意かもしれません。

-データサイエンス, トピックス

Copyright© 進化するガラクタ , 2025 All Rights Reserved Powered by STINGER.