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3つの要因

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図書館の新刊本コーナーに「品質不正はなぜ起こるのか」(著者:SOMPOリスクマネジメント会社 発行所:日科技連)というタイトルが目についたので借りてきて読んでいます。品質部門に在籍していたこともあるので、気になりました。「不正のトライアングル」という単語がキーワードになりそうです。この何れかがあると不正を犯すようになります。下記キーワード1〜3になる要因は、種々あります。出張旅費精算を例にすると、動機については、お金が欲しい(給料が減った、ローン返済、賭け事や株で失敗など)、機会については、誰も見ていない(架空の書類を作成、上司や経理のチェックがザルなど)、正当化については、自分は悪くない(会社が悪い、他の社員もやっているなど)となります。品質不正の動機は、納期に間に合わない、検査コスト高、怒られる、昇進にひびく、面倒臭いなど。機会については、書き換えが容易、バレない、上司・品質のチェックがない・甘い、品質の現場意識欠如などです。正当化は、安全性・機能性に問題がないという意識、売上第一、もったいない、納期優先、役員が口だけで現場に来ない、会社と客のためなどがあります。 どれも起きそうな内容ですね。第4章には、品質不正を予防する対策、①品質方針の明示、②品質保証体制強化、③監査体制強化、④検査システム構築、⑤設備の更新、⑥増産・減産時の対応、⑦適度な人事異動、⑧成果目標、⑨教育体制、⑩品質関連部門への意識改革、⑪コミュニケーション、⑫品質意識の実態把握が挙げられています。詳細は読んでもらうとして、「形式上はやっているよ」ということにならないように、上記⑩〜⑫辺りが大事ではないかと個人的には思います。

  1. 他人に打ち明けられない問題(動機やプレッシャー)
  2. 信頼を裏切るだけの機会
  3. その行為を適切なものであると定義する一連の正当化

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